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-目の前にある壁-
バトルマガジン2002年3月号より

3月17日。ツインリンクもてぎで、記念すべきフォーミュラーデビューをしてきました!“フォーミュラーレースに参戦する”と決断してから約5ヶ月。
自分の中で、いろんな壁があってね。まず第一は体力の問題。F4って、そこらへんの男の人でも音をあげちゃうくらい、体力的に厳しい。その振動なんて震度5くらい(推定)だし、ハンドルもメチャ重い!で、トレーニング必死に頑張って、体重を4Kg増やして(筋肉太りだよ!)「やった〜!」とか喜んでいたら、次ぶち当たったのは「箱との違い」。
“同じレースカーだから一緒でしょ!”って思っていたら大違い!F4の練習のときは、いつもデータロガー(回転数やタイム、スピード、エンジンの状態、その他走りの状況をデータで示してくれる、便利なソフト)を参考に、メカニック(兼インストラクター)に「ここのコーナーのブレーキングが遅いからもう少し奥で」とか、「ここのコーナーの向きを変えるのが下手。もう少しコーナーアウトまで膨らんで」とか、色々アドバイスを受けてます。
そして、そのアドバイスを元に再び練習を繰り返すので・す・が・・・。私の今までの一番の問題点は、“あそこのコーナーは、100M看板までブレーキを我慢できるから頑張ってみろ!”って言われても、F4というクルマは何しろ速くてね(このことについては何度か触れたよね)。
わかっていても踏んじゃうんだよ、ブレーキを。100Mまで我慢できると言われても、さっきまでアクセルを踏んでいた右足が、130Mくらいになると勝手にブレーキを踏み始めちゃうの。わかっていても、防衛本能が働いちゃって、体がいうことを聞かないのだ。
“このままじゃいけない。いけない。いけないけど、できない。なぜ出来ないのか?恐い・・・。”今までこんな経験、一度も無かったの。こんなに速いクルマに乗ったのは初めてだからというのも一理あるんだろうけど。なぜ速く走れないのか?答えはひとつ。「今まで三上和美自身が踏み込んだことのないスピードの領域。そこにたどり着けない。三上和美は今、目の前の壁を越えられていない」ただそれだけの問題だったの。
ただ時間とお金ばっかり使っちゃって、どうにもならないやるせなさに駆られて、友達にグチりの電話を入れる日々が続いたんだ。普段負けず嫌いで強そうに見せてるけど、時々メチャ弱気になるのだ。だけどある日、インストラクターのドライバーに「飛び出すつもりで走れば?」と言われて、“ハッ・・・”って気付いたの。
確かに今まで、ぶつけると部品代が高いし、けがも恐い。そんな理由から“守りに入りすぎていたんだなー”って思った。そういわれて走ってみると、意外や意外。すんなり2秒アップ!ドライバーって、本当にメンタルな問題もあるんだなって思ったよ。
そして迎えたレース。予選では前日の練習走行より0.7秒アップしたんだけど、順位は12位。あまり良くないポジションだったけど、決勝ではいける自信はあったんだよ。
しかし世の中、そうは上手く行かなかった(涙)。スタートは上手く決まって一台抜いたんだけど、ブレーキをミスった後続のクルマに接触され、タイロッドがひん曲がってそのまま真っ直ぐ吹っ飛んでリタイヤ。一瞬の出来事で、今何が起こったのか全然わからず、頭が真っ白。悔しくて涙が出そうになちゃった。メッチャ悔しいーーーーー!悔しいけどレースだからしょうがないよね(そう言い聞かす・・)。次回は頑張るぞ!!!!
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