「ラリー・モンテカルロ」ヒストリック部門に参戦
2008年。フランス・モナコ・イタリアを舞台に走る……というか、クルマ好きなら誰でも一度はその名を聞いた事がある、「ラリー・モンテカルロ」ヒストリック部門に参戦しました。
日本の元号で言えば明治44年から続いているという、極めて長い歴史を持つこの世界的イベントに、元F1ドライバーの運営するチームに入って世界のトップドライバーの走りを間近に見た経験は、私が「世界に挑戦したい!」と思う大きなきっかけの1つになりました。
あ、あとこれは今だから言えることですが、心の奥底ではこんな考えもありました。 ”世界に挑戦したら、レースを辞める良い口実になるのでは?” もちろん皆には言えませんでしたが……。
アマチュアとして1からやり直す道を選ぶ
そして、日本における「プロのレーシングドライバー」としての活動と決別。自費で単身フランスへ渡り、アマチュアとして1からやり直す道を選びました。
と、ここまではカッコいいのですが……いざ思い切って飛び込んではみたものの、それまでの貯金はレースで使い果たしてしまっていたので、レースに参戦すると言ってもカートのレースが精一杯。フランスは日本と比べて物価も高いので、ごく一般的な生活を送るだけでも大変でした。
さらに悲しいことに、出場したレースで良い成績を残したところで、フランス語はおろか英語すら堪能ではなかった私は、現地でせっかく掴み取ったチャンスを、尽く逃していくことになってしまったのです……。
続く
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